パラサイト 半地下の家族

待ちに待ったポン・ジュノ監督の新作『パラサイト 半地下の家族』を観てきました。ネタバレや内容に触れる部分はありませんが、予備知識を一ミリも入れたくない方は読まない方が良いかも。

喫煙所のポスター


ポン・ジュノ監督の作品ていつもそうなんですけど、毎回なんとも説明しがたい余韻がありまして…それはエンディングが曖昧で気持ち悪いとか、そういった単純な話でもなくて。

デビュー作の『ほえる犬は噛まない』(ぺ・ドゥナが可愛すぎて即死)から始まり
、『殺人の追憶』(役者達の顔の説得力!)、『母なる証明』(愛と狂気は紙一重)、
グエムル-漢江の怪物-』(なんで皆あんなにヘタレなの)まで、社会 VS 家族 VS 人間の業を、ユーモアを交えつつ、美しく画面に収め切る。かといって、娯楽にも振り切りすぎない。で、最後は予想を裏切るエンディングに持って行くという、その手腕もとい剛腕。
※『スノーピアサー』は未鑑賞。

サスペンスとしても、ブラックコメディとしても、ヒューマンドラマとしても…ってこの監督ってジャンル分け不能(笑)

今作の『パラサイト 半地下の家族』でも、いかんなく発揮されておりました。

エンディングも人によって捉え方は様々でしょうが、私はポン・ジュノ監督のラストに、いつもほんの少しの希望をおぼえるんです。決してハッピー・エンドではないけれど、バッド・エンドとも言い切れない。

だって人生は続いていってしまうから。

人は誰しも狂気を持ち合わせていて、何がキッカケで振り切れるかなんて予想が出来ない。そのキッカケは社会への怒りかもしれないし、抑圧された自身の感情かもしれないし、行き過ぎた愛かもしれないし、目に見えない圧力かもしれない。

それが自身の前に立ち現れた時に、人は成す術もなく、時にはその狂気に飲み込まれている事すら気付けずに、流されるように生きていくしか出来ないのだな…と。ただそれは悲観すべきことではなく、それをも飲み込み生きていける強さを、誰しも持っているのだと感じさせてくれるのです。

と、グダグダ書きましたが相変わらず最高なので、お時間がある方はぜひ観てください。
※ポン・ジュノの回し者ではありません。